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アンナ・カレーニナ 上 (岩波文庫 赤 617-1) 文庫 – 1989/11/16
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- 本の長さ441ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1989/11/16
- ISBN-104003261712
- ISBN-13978-4003261712
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対象商品: アンナ・カレーニナ 上 (岩波文庫 赤 617-1)
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1989/11/16)
- 発売日 : 1989/11/16
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 441ページ
- ISBN-10 : 4003261712
- ISBN-13 : 978-4003261712
- Amazon 売れ筋ランキング: - 425,279位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 334位ロシア・ソビエト文学 (本)
- - 967位ロシア・東欧文学研究
- - 2,728位岩波文庫
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年5月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アンナ・カレーニナの面白さは、わたしの場合、中巻からでした。上巻はまだまだ序章のような気がします。中巻からはいよいよ佳境に入り、この作品で読みとるべき人物として、象徴であるアンナにはじまり、キチイ、レ―ヴィン、それとカレーニンへと気持ちがのめりこんでいきますし、トルストイはこの四人ないしウロンスキイを加えた五人をとおして自分の考える人としての生きざまを表現したのだと感銘させられました。特にカレーニンに対して個人的に共感してしまう(惹かれる)ところがあります。「戦争と平和」ともども世界の名作とされることに納得してしまう作品ですね。
2015年10月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「幸福な家庭はすべて互いににかよったものであり、不幸な家庭はどこもその不幸の
おもむきが異なっているものである」。『アンナ・カレーニナ』の有名な滑り出しである。
ここに、四家族の明暗がすでに暗示されている。また、アンナとウロンスキーが運命的な
出逢いをする停車場で、線路番が貨車で轢死する現場を彼女が目撃し、「不吉な兆しです
わ」とつぶやくシーンも、本人の将来を暗示している。尚、轢死の現場は、ヤースナヤ・
ポリヤーナ近くの「ヤーセンキ駅」で、地主ビビコフの家政婦であり内縁関係にあった、
アンナ・ステーパノブナ・ピロコビアの自殺を題材にしている。
四家族は「リョーウイン家」「シテェルバッキー公爵家」「オブロンスキー家」「カレ
ーニン家」である。アンナは、オブロンスキーの妹で夫カレーニンのあいだに八歳の息子
がいる。不倫関係に陥るウロンスキーとのあいだに娘が誕生するが、「家族」にはなれな
かった。なぜなら、カレーニンがアンナとの離婚を拒否したから。
従って、冒頭の「幸福な家族」は前者二家族で「不幸な家族」は後者二家族である。
「ナポレオン戦争」と五伯爵、公爵家が織りなす『戦争と平和』の人間模様と同じく、
『アンナ・カレーニナ』も、リョーウィン(農事経営者)の思想、行動を中心とした農奴
解放後の、変革されていくロシアの人間関係がスケール大きく描写されている。
「人生論」「農事経営」「宗教」「教育」「裁判・治安判事問題」「結婚・恋愛論」など
幅広く、登場人物に語らせている。
また、ドストエフスキーと違い、「風景描写」が雄大で繊細である。たとえば、リョーウ
インの異父兄であるコズヌイシェフとガシュタール夫人の養女であるワーレンカとの逢引
する場面は、二人が溶け込んでいく背景描写に感動を覚える。(結局、この恋はかなわな
いで終わる)。『戦争と平和』にもあるが「狩猟描写」、人々の息吹や猟犬の鳴き声が聞
こえてくる。アンナの肖像画を描くペトロフトの「芸術論」、『リア王』や『ワーグナー』
を鑑賞する華やかな雰囲気。
圧巻は、絢爛豪華な「大舞踏会」。音楽にあわせ踊る、着飾った老若男女の貴族たちの笑
顔とざわめが読者を酔わせる。
アンナが、孤独に陥り嫉妬心を燃やし狂気に突き進んでいく心理描写。没落していく
貴族たちの光景や会話。リョーウインのように、地主が農民の幸福を願って農民に交じ
り農事をしても理解されない当時の環境。
冷静で優秀な行政マンであるカレーニンが、怪しげなお告げに自分を失い、アンナを
いったん「赦放」していたにもかかわらず「離婚」を承諾せず、アンナを狂気と自殺に
追いやる不条理な心理。トルストイの描写は読者の胸に刺さり込んでくる。
作品は、アンナと兄オブロンスキー各々の不倫物語でもある。義姉のドーリーに、兄
を「赦して」と依頼したアンナが、夫カレーニンから「赦して」もらえない皮肉な展開。
「赦す」のは「神」か「人間」か。正義、家庭の幸福、あるべき夫婦関係など、トルス
トイ自身の苦悩は深く、著者自身も答えが出せない。
『戦争と平和』のピエール、『アンナ・カレーニナ』のリョウインは、トルストイの分
身である。「何が悪いのか?何がよいのか?何を愛し、何を憎まねばならぬか?何のため
に生きるのか、そして俺はそもそも何なのか?生とは何か、死とはなにか?全体を操って
いるのはどんな力なのか?」。トルストイは答えを求めて彷徨い続ける。
旧約聖書『箴言』における「罪と罰」が、物語の底流に流れている。罪は、アンナの
不義であり、不義をはたらいた者は罰せられる、というトルストイの高潔な倫理観。
「遊女への支払いは一塊のパン程度だが人妻は貴い命を要求する」
「炭火の上を歩いて足にやけどをしない者があろうか。友人の妻と通じる者も同様。彼女
に触れれば、罰せられずに済まない」(『箴言』・6-26,28,29)
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おもむきが異なっているものである」。『アンナ・カレーニナ』の有名な滑り出しである。
ここに、四家族の明暗がすでに暗示されている。また、アンナとウロンスキーが運命的な
出逢いをする停車場で、線路番が貨車で轢死する現場を彼女が目撃し、「不吉な兆しです
わ」とつぶやくシーンも、本人の将来を暗示している。尚、轢死の現場は、ヤースナヤ・
ポリヤーナ近くの「ヤーセンキ駅」で、地主ビビコフの家政婦であり内縁関係にあった、
アンナ・ステーパノブナ・ピロコビアの自殺を題材にしている。
四家族は「リョーウイン家」「シテェルバッキー公爵家」「オブロンスキー家」「カレ
ーニン家」である。アンナは、オブロンスキーの妹で夫カレーニンのあいだに八歳の息子
がいる。不倫関係に陥るウロンスキーとのあいだに娘が誕生するが、「家族」にはなれな
かった。なぜなら、カレーニンがアンナとの離婚を拒否したから。
従って、冒頭の「幸福な家族」は前者二家族で「不幸な家族」は後者二家族である。
「ナポレオン戦争」と五伯爵、公爵家が織りなす『戦争と平和』の人間模様と同じく、
『アンナ・カレーニナ』も、リョーウィン(農事経営者)の思想、行動を中心とした農奴
解放後の、変革されていくロシアの人間関係がスケール大きく描写されている。
「人生論」「農事経営」「宗教」「教育」「裁判・治安判事問題」「結婚・恋愛論」など
幅広く、登場人物に語らせている。
また、ドストエフスキーと違い、「風景描写」が雄大で繊細である。たとえば、リョーウ
インの異父兄であるコズヌイシェフとガシュタール夫人の養女であるワーレンカとの逢引
する場面は、二人が溶け込んでいく背景描写に感動を覚える。(結局、この恋はかなわな
いで終わる)。『戦争と平和』にもあるが「狩猟描写」、人々の息吹や猟犬の鳴き声が聞
こえてくる。アンナの肖像画を描くペトロフトの「芸術論」、『リア王』や『ワーグナー』
を鑑賞する華やかな雰囲気。
圧巻は、絢爛豪華な「大舞踏会」。音楽にあわせ踊る、着飾った老若男女の貴族たちの笑
顔とざわめが読者を酔わせる。
アンナが、孤独に陥り嫉妬心を燃やし狂気に突き進んでいく心理描写。没落していく
貴族たちの光景や会話。リョーウインのように、地主が農民の幸福を願って農民に交じ
り農事をしても理解されない当時の環境。
冷静で優秀な行政マンであるカレーニンが、怪しげなお告げに自分を失い、アンナを
いったん「赦放」していたにもかかわらず「離婚」を承諾せず、アンナを狂気と自殺に
追いやる不条理な心理。トルストイの描写は読者の胸に刺さり込んでくる。
作品は、アンナと兄オブロンスキー各々の不倫物語でもある。義姉のドーリーに、兄
を「赦して」と依頼したアンナが、夫カレーニンから「赦して」もらえない皮肉な展開。
「赦す」のは「神」か「人間」か。正義、家庭の幸福、あるべき夫婦関係など、トルス
トイ自身の苦悩は深く、著者自身も答えが出せない。
『戦争と平和』のピエール、『アンナ・カレーニナ』のリョウインは、トルストイの分
身である。「何が悪いのか?何がよいのか?何を愛し、何を憎まねばならぬか?何のため
に生きるのか、そして俺はそもそも何なのか?生とは何か、死とはなにか?全体を操って
いるのはどんな力なのか?」。トルストイは答えを求めて彷徨い続ける。
旧約聖書『箴言』における「罪と罰」が、物語の底流に流れている。罪は、アンナの
不義であり、不義をはたらいた者は罰せられる、というトルストイの高潔な倫理観。
「遊女への支払いは一塊のパン程度だが人妻は貴い命を要求する」
「炭火の上を歩いて足にやけどをしない者があろうか。友人の妻と通じる者も同様。彼女
に触れれば、罰せられずに済まない」(『箴言』・6-26,28,29)
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2019年11月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
話は大衆小説ですが、ステパン・オブロンスキイの人物像がいいです。こう生きたいなという印象を与えるキャラです。
2015年12月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全篇の三分の一を読み終えたが、トルストイは登場人物のすべてを心理、言葉、外貌から見事に描き切っている。
同じくロシアの文豪ドストエフスキーの作品の登場人物の多くはロシア民衆の底辺を這いずり回っているのに対して、トルストイが描くのはロシアの上流社会 -貴族であったり軍や官僚の中のエリートたちの社会ー である。
ステパン・オブロンスキーは高級官僚、アンナと不倫の恋に落ちるウロンスキーはエリート軍人、レーヴィンは農場を経営しているが貴族である。
ステパンとウロンスキーは遊び慣れた美貌の青年、何事にもそつがなく、誠実な人間だが女の方から近寄ってくると深く考えることもなくスマートにお付き合いすることは拒まない。
女性に関してはレーヴィンだけが至極真面目な堅物で、32歳でまだ独身であることにひどく焦っている。
ある時レーヴィンは田舎からモスクワに出てくるが、それは幼馴染のキチイに会って結婚を申し込もうと固い決意を胸に秘めてのことであった。しかしその目論見は見事に外れる。キチイは美貌で洒脱なウロンスキーに恋し、彼の愛を疑わなかったので、レーヴィンの申し出を断る。しかしこの時ちょうどモスクワのステパンの家にペテルブルグから来ていたステパンの妹アンナに会ったウロンスキーはアンナに一目惚れして本物の恋に落ちる。舞踏会でウロンスキーはキチイを無視してアンナと踊る。18歳の少女キチイは人生最初の屈辱を味わうこととなった。
アンナはキチイの存在を知りながら、内部からの感情に突き動かされるようにウロンスキーと踊った。その後ペテルブルグにまでアンナを追ってきたウロンスキーと不倫の恋に落ちた。
全篇の三分の一までいかないうちに、この恋は破滅的な色合いを帯びてしまった。この先どこまで落ちてゆくのか想像もできない深さを感じる。
ほとんどの場面を貫くリアリズムはこの作品に無類の迫真性を持たせている。ウロンスキーが競馬の障害物競走に騎手として出場する場面では読者は名馬フルフルの背にまたがっているウロンスキーとまるで一体となっているかのような錯覚にさえ陥ってしまう。重要なこのシーンは神の手になるものではないのかと見まごうばかりの凄い描写だ。
僕は若い頃「戦争と平和」を読んで、やはり大変な感動に打たれた。「アンナ・カレーニナ」の登場人物のうち、レーヴィンはピェール・ベズーホフを、キチイはナスターシャを連想させる。アンナが悲劇的最期を遂げることは知っているが、レーヴィンとキチイが結ばれることで救いのようなものをトルストイは読者に残してくれるのではないのだろうか? 三分の一を読んだところで僕はこのような大胆予測をしてみた。すでに全篇を読み終えた方々よ、たとえ予測が外れていても、どうぞ笑わないで見守っていてください。
同じくロシアの文豪ドストエフスキーの作品の登場人物の多くはロシア民衆の底辺を這いずり回っているのに対して、トルストイが描くのはロシアの上流社会 -貴族であったり軍や官僚の中のエリートたちの社会ー である。
ステパン・オブロンスキーは高級官僚、アンナと不倫の恋に落ちるウロンスキーはエリート軍人、レーヴィンは農場を経営しているが貴族である。
ステパンとウロンスキーは遊び慣れた美貌の青年、何事にもそつがなく、誠実な人間だが女の方から近寄ってくると深く考えることもなくスマートにお付き合いすることは拒まない。
女性に関してはレーヴィンだけが至極真面目な堅物で、32歳でまだ独身であることにひどく焦っている。
ある時レーヴィンは田舎からモスクワに出てくるが、それは幼馴染のキチイに会って結婚を申し込もうと固い決意を胸に秘めてのことであった。しかしその目論見は見事に外れる。キチイは美貌で洒脱なウロンスキーに恋し、彼の愛を疑わなかったので、レーヴィンの申し出を断る。しかしこの時ちょうどモスクワのステパンの家にペテルブルグから来ていたステパンの妹アンナに会ったウロンスキーはアンナに一目惚れして本物の恋に落ちる。舞踏会でウロンスキーはキチイを無視してアンナと踊る。18歳の少女キチイは人生最初の屈辱を味わうこととなった。
アンナはキチイの存在を知りながら、内部からの感情に突き動かされるようにウロンスキーと踊った。その後ペテルブルグにまでアンナを追ってきたウロンスキーと不倫の恋に落ちた。
全篇の三分の一までいかないうちに、この恋は破滅的な色合いを帯びてしまった。この先どこまで落ちてゆくのか想像もできない深さを感じる。
ほとんどの場面を貫くリアリズムはこの作品に無類の迫真性を持たせている。ウロンスキーが競馬の障害物競走に騎手として出場する場面では読者は名馬フルフルの背にまたがっているウロンスキーとまるで一体となっているかのような錯覚にさえ陥ってしまう。重要なこのシーンは神の手になるものではないのかと見まごうばかりの凄い描写だ。
僕は若い頃「戦争と平和」を読んで、やはり大変な感動に打たれた。「アンナ・カレーニナ」の登場人物のうち、レーヴィンはピェール・ベズーホフを、キチイはナスターシャを連想させる。アンナが悲劇的最期を遂げることは知っているが、レーヴィンとキチイが結ばれることで救いのようなものをトルストイは読者に残してくれるのではないのだろうか? 三分の一を読んだところで僕はこのような大胆予測をしてみた。すでに全篇を読み終えた方々よ、たとえ予測が外れていても、どうぞ笑わないで見守っていてください。
2020年4月11日に日本でレビュー済み
"幸福な家庭はすべて互いに似かよったものであり、不幸な家庭はどこもその不幸なおもむきが異なっているものである。"1877年発刊の本書は、著者の『戦争と平和』に並ぶ代表作にして【不倫愛の悲劇と純愛の幸福】をリアリズムで描き、何度も映画化、現在でも世界中で絶賛されている傑作長編。
さて、おかげさまで読書が進む最近、ページ数の多さから何となく積ん読になっていた本書、ようやく読み終えました。
さて、そんな本書は労働者階級を描くドストエフスキーに対して、上流階級を描いた著者らしく、割と社会的地位の高い家族達にスポットを当てて、表題となっている美貌の人妻のアンナ、そして、はっきりと著者自身が重なってみえるリョーヴィンの直接は【あまり重ならない二人を主人公にして】展開していくわけですが。
個人的には男性だからでしょうか?アンナの【チョロインぶり】不倫関係が始まるのが突然過ぎて、その後の【メロドラマ的展開も含めて】ちょっと感情移入出来なかった。(それでも競馬シーンからの夫へ告白、そして列車への飛び込み自殺の描写は映像的で印象に残ったのですが)
一方で、もう一人の主人公、性格はよくも【不器用かつ理想家】のリョーヴィンが幼い恋を叶えて結婚、徐々に大人として成長して幸せになっていく姿には、最初のスケートシーンの片思いから、農民と一緒に草刈りをする姿、そしてチョークでの告白とか。幸せなシーンが沢山あって、読み進めていくうちに素直に応援したくなる読後感でした。
しかし、新刊ラッシュで洪水が起きる中、とかく展開の早さが求められる現在、この時代の長編の悪く言えば【展開の遅さ】でも良く言えば主人公達以外の登場人物が【とても丁寧に描かれている】のは、贅沢というか、やっぱり貴重ですよね。。(ちなみに主人公以外では、アンナの兄、オブロンスキーの狂言回しというか、名場つなぎ的役割がとても好きです)
世界的な傑作にして読みやすい長編を探す人へ、また恋愛や家族愛、様々な『愛について』。気恥ずかしくも、ちょっと向き合いたい人にもオススメ。
さて、おかげさまで読書が進む最近、ページ数の多さから何となく積ん読になっていた本書、ようやく読み終えました。
さて、そんな本書は労働者階級を描くドストエフスキーに対して、上流階級を描いた著者らしく、割と社会的地位の高い家族達にスポットを当てて、表題となっている美貌の人妻のアンナ、そして、はっきりと著者自身が重なってみえるリョーヴィンの直接は【あまり重ならない二人を主人公にして】展開していくわけですが。
個人的には男性だからでしょうか?アンナの【チョロインぶり】不倫関係が始まるのが突然過ぎて、その後の【メロドラマ的展開も含めて】ちょっと感情移入出来なかった。(それでも競馬シーンからの夫へ告白、そして列車への飛び込み自殺の描写は映像的で印象に残ったのですが)
一方で、もう一人の主人公、性格はよくも【不器用かつ理想家】のリョーヴィンが幼い恋を叶えて結婚、徐々に大人として成長して幸せになっていく姿には、最初のスケートシーンの片思いから、農民と一緒に草刈りをする姿、そしてチョークでの告白とか。幸せなシーンが沢山あって、読み進めていくうちに素直に応援したくなる読後感でした。
しかし、新刊ラッシュで洪水が起きる中、とかく展開の早さが求められる現在、この時代の長編の悪く言えば【展開の遅さ】でも良く言えば主人公達以外の登場人物が【とても丁寧に描かれている】のは、贅沢というか、やっぱり貴重ですよね。。(ちなみに主人公以外では、アンナの兄、オブロンスキーの狂言回しというか、名場つなぎ的役割がとても好きです)
世界的な傑作にして読みやすい長編を探す人へ、また恋愛や家族愛、様々な『愛について』。気恥ずかしくも、ちょっと向き合いたい人にもオススメ。
2022年3月30日に日本でレビュー済み
^_^トルストイのアンナカレーニナは最高傑作だと思います。でもトルストイはなぜ彼女を自殺に追い込まれざるを得なかったのか。不思議でなりません。旦那のカレーニンのことが^_^良くないように言われていますが、あれだけの大富豪で育った環境ではアンナのことを大変愛していたのではないですか。アンナは古いしきたりに縛られるのが嫌いだったと思いますが、あれだけ自由奔放に生きられれば最終的には幸せだったと思います。この本は文庫だったのでその頃私が趣味にしていた南アルプスの登山に携帯して持って歩きまわりました。壮大な大自然の中で、アンナの悩みや周辺のゴタゴタもそれが人生なのだなぁとつくづく大自然の中で感じたことがありました。人間は結局不幸と幸福が混在しているのが人生だと思います。それが生き方なんだなぁと思いその時代のロマノフ王朝の貴族世界のきらびやかさに私は1種の憧れを持ってこの文学を読み通しました。最後にトルストイが若い時代に描いた作品を否定して彼自身も自殺するようにして死にましたが、そのことが彼の哲学の限界があったのではないでしょうか。私は悲しく思っております。もっとほかに人生の解決はなかったのかと。信仰にある強い生き方を貫いてほしかったです、。だからアンナの最終的な死も当然なかったと思います。もっと強く生きて欲しかった。